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2019-12-27 (Fri)  20:05

舞台は六本木にある一戸建てを事務所とする家族的翻訳会社 『翻訳会社「タナカ家」の災難』

主人公の押切可南は、33歳。
閉所恐怖症になり、キャビンアテンダントを辞めざるを得なくなった。そこでタナカ家という翻訳会社の社長(家長と呼ばれている)である田中氏と知り合い、会社に誘われる。

しかし、可南がタナカ家に入ってまもなく田中氏は急逝してしまう。
田中氏逝去後に田中氏には離婚した妻との間に息子がいることがわかった。
その息子、開地直史は、田中氏の遺産を相続したため、タナカ家の社長となった。
シビアな経営判断を行う冷徹な人物とタナカ家の社員たちには捉えられているが、ふと見せる優しさに可南は惹かれてしまう。


Amazonの『翻訳会社「タナカ家」の災難』のページ

主な登場人物と題して目次の次のページに田中氏、タナカ家の社員、相続してタナカ家の社長となった開地直史について、顔のイラストとプロフィールが記載されている。
登場人物はさほど多くないとは言え、わかりやすくて助かる。

タナカ家は六本木ヒルズの裏手の住宅街にある。むかしは立派な屋敷だったことが窺われる一軒家。
舞台設定から興味をかき立てられる。

また、翻訳を生業とし、読書好きな者として、この本の存在を知った以上、まあ、読まずにはいられなかった。
翻訳会社から仕事を受注している者として、この業界の会社の社内で社内翻訳、チェックや編集などの作業をしたことのある者として、また、ビジネスの常識を考え合わせて、気になるところがなかったわけでもないが、そこはフィクションとして流すところ、流せる範囲。
むしろ、この業界の仕事の概要が盛り込まれている貴重な一冊と捉えるべきだろう。

普通に楽しく読めたのでシリーズ第2弾、『翻訳ガール』も読もうかな。



ちなみに、自分が契約書を交した会社や、通ったことのある翻訳を取り扱う小さい会社というのは何社かあるけれど、ここまで小さい会社はないな。ああ、過去に取引のあった会社で個人でやっていると思われる会社が1社あったっけ。その会社に行ったことがないのでよくわからないけど。
現在取引している会社は世界の翻訳会社ランキングに出てくる大規模な会社ばかり。自分の仕事を俯瞰してしまえば翻訳サプライチェーンの歯車の一つという感がある。
それだから、小さな家族的な会社で和気あいあいというのは、読んでいてなごむ。
(大規模な会社との取引のほうが自分には向いていると考えているのでご心配なく)
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最終更新日 : 2019-12-27

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